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2022.05.18

光陽荘

暮らしの小窓『お汁粉に込めた思い』

光陽荘にあま~い香りが荘内に漂っています。あんこの魅力的な香りがして…いつもとは違う雰囲気を敏感に感じ取る方がいます。

例年であればお餅つきの行事があります。でも、例年行っていたお餅つきが2年間行えていません。様々な行事も感染予防の為に工夫をして行っており、お餅つきもいつもの『よいしょ~!』の掛け声ではなく今回はお汁粉をみんなで食べる事としました。

さて、いつも来てくれていたボランティアさんも予防の為に出入りを控えてもらっている中でのお餅つき。今回は餅つき機の出番です。久しぶりの出番の餅つき機の取り扱いに、説明書を読んだりベテラン職員に教えてもらったり…

さて、季節の行事は、それを節目のイベントとして期待したり話題になったりと利用者は楽しみにしてくれてます。そして、ハレの日を思わせるお餅つきの行事では、シンプルに『お餅を食べたい』という希望も多く聞きます。今迄は行事で色んな味を食べてきました。きなこ、あんこ、おろし大根…お汁粉もありましたね。

そして…光陽荘が開設して30年を過ぎた月日の中で、歯や口腔内、飲み込みの事を考えないといけない方が段々と増えてきた現状があります。一般的にも気を配る様に、光陽荘でもお餅というと職員のみんなは敏感になります。

食べる時には、利用者のみんなに目が届くようにしていないと『なにか』があってはいけません。では、どれだけ見守りをしていたら良いのでしょうか…美味しく食べてもらう事と同様に、安全である事も重要です。

さて、沢山のお餅が出来ました。食べ易いように小さくまるめて…沢山おかわりをして食べてもらいたい!でも、気分が悪くなったり、体調を崩しても…この時にいつも相反する思い・ジレンマが生じるのはわかってもらえます?

『もしも…』を考えて安全を優先すると、無難なところで行事の内容は落ち着いてしまう。『普通の暮らし』を考えると、普段の私達の暮らしでは深夜のラーメンも、食べ放題も自分の選択で自分で決めて食べる事が出来ます。しかし、そこにはリスクがあって、自己責任も伴ってきます。リスクはなるべく少ない方がいいですよね。

施設だから集団生活だから限界もあるでしょう。でも、家庭的な支援の視点は重要だと思います。個別支援というあり方も大切です。何を優先して守るべきなのか、守るべき事柄(安全、感染、楽しみ、QOL、選択の自由、自己決定、リスク等々)をきちんと踏まえないと、誰の為の支援なのかがぶれてしまいます。そんな事をを、あま~いお汁粉を食べる行事の中にも見出す事が出来ます。

美味しそうに食べている方に聞いてみました。今日のお汁粉の感想は?『味わい深いお味です!』。同じ経験や思い出作り、みんなで共通した話題を話せる場があるのは、一緒にいるからこそできる事。まずは、美味しく食べてもらえて良かったです。みんなの顔もあま~い笑顔となりました。

 

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